オンライン・セミナー、授業 PART2
大学でのオンライン講義の事例を聞かせていただきました。150人の学生を相手に、各人の自宅で簡単な実験をしてもらいながら、その計測結果の科学的処理と解釈に関する授業です。
150人に自宅で実験をさせるという発想、そしてそのための具体的な指示がすごいですね。オンラインに限らず、すべてに通じることですが、やる気になれば何でもできるという、大変良い事例です。
さらに驚くべきことは、私のような、企業を引退された方の初の講義であったということです。大学での講義の経験もなければ、オンラインの経験もないということで感服しきりでした。
学生からの質問や、全員のレポートに返信しているなど、大変な熱意を感じました。
実際にやってみるとわかりますが、全員のレポートを読んで対応するのはとんでもなくエネルギーを消費します。レポートを読んで返信するのに、一人当たり10分とすると、実に1500分、25時間もかかります。
という点も含めて、今回の事例は一般化はできないでしょう。多数の授業を担当し、日々学内会議や学外渉外業務などを抱えている、先生方は、半期に一度程度はできるかもしれませんが、とても時間が取れないでしょう。そもそも日々の授業では毎回のレポート提出とはなりません。オンラインだからこそ、理解度の確認と指導のための対応でしょう。
また、悪い事例として、オンラインで接続しているが、実は講義を聞いていないというような説明もありました。
PART1でメリットを強調したように、オンラインは定着すべき、さらに拡大すべきとの持論です。ただ、オンラインなりの知恵出しが必要です。上手な知恵を出すと、それ自体がビジネスチャンスになるのでしょう。