トヨタの凄いは「ハイブリッド」

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株主総会で初代PRIUSを展示

既にレポートしていますが、2023年の株主総会の際の株主向け展示で初代PRIUSが展示してありました。内山田会長の退任に合わせた展示でした。

あらゆる意味でヘンテコ車のPRIUS

この車のダッシュボード(インストルメントパネル)の開発を担当してました。センターメータで左右がほぼ対象のデザインでした。ステアリングホイールが付かない状態では、どちらが運転席かわからないヘンテコな意匠でした。計画生産台数が極めて少なかったため、少量生産に向いた工法を採用しました。車両としても、ずんぐりむっくりなデザインで、ヘンテコな車と感じました。

生産ラインも、塗装後の車体をメインラインから降ろして専用の実にコンパクトな組み立てラインということで、これまたヘンテコな組み立てラインでした。TVコマーシャルの「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーが印象的でした。ちなみに、当時、ハイブリッド車の価値を全く理解していませんでした。1台売るごとに、その倍の赤字が出るなどともうわさされ、売れば売るほど赤字のヘンテコ車という認識でした。

推計販売台数は2000万台以上

下のグラフはトヨタ自動車のウエブサイトからの引用です。

ハイブリッド車の販売戦略がよくわかります。

青の棒グラフに着目しましょう。2007年に向かって販売台数が急増しています。まずは、北米、特にCARB規制のあるカリフォルニアで集中販売しています。2003年から2007年にかけて、アカデミー賞の会場に乗り付けるスターはPRIUSでした。環境保護団体がスターに働きかけPRIUSを提供したようです。さらにはトヨタがその環境団体にPRIUSを提供したとされていますが真偽は未確認です。
オレンジの欧州、緑のその他地域は、徐々に販売台数が上積みされています。
さて、最も注目すべきは赤の棒グラフです。2012年にハイブリッド車を主たる乗用車に全面展開した時期で、不連続に急増しています。
販売から約20年で、累計販売台数1000万台となりました。内訳は日本が5割、北米が3割、欧州が15%です。
以下のグラフは先のグラフに累計台数を追記したものです。

+1000万台はわずか5年で達成しています。

各地域におけるハイブリッド車の販売割合

2022年のデータです。
日本では販売車両のうち2台に一台がハイブリッドです。欧州でもPHEVを含めると普及率は3割を超えます。一方でアメリカでの普及率は低く、普及の余地が高いところです。昨今BEVに変わって急速に台数を増やしている状況に繋がります。中国は、新エネルギー車の政策上、ハイブリッドのみの集計データはありません。非新エネルギー車として、ICEと同じカテゴリーで集計されています。

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