世界の次世代車 試乗③ トヨタ自動車 ミライ(初代)試乗レポート
FCEV 世界で『最初』も『最も売れている』のもHyundai!
本題の前に余談ですが
世界で最初に市販されたFCEVはHyundaiのix35 FCVです。
水素エネルギ社会(30)世界初の量産FCEV
2021年に最も売れたFCEVはHyundaiのNEXOです。
水素エネルギ社会(29)新型ミライの2倍売れているFCEV
日本の国内情報だけですと、なかなか気づきません。
燃料電池自動車(FCEV)としてはHyundaiのNEXOにも試乗しましたので、そちらもご覧ください。
世界の次世代車 試乗② Hyundai FCEV NEXO(その1)
世界の次世代車 試乗② Hyundai FCEV NEXO(その2)
トヨタ自動車の燃料電池自動車(FCEV) 初代ミライを借りて試乗しました。
動画と合わせてお読みいただくとより理解が深まるかと思います。
外観
内装
センターコンソール上部運転席側に小さなシフトレバーが付いています。ピカピカパネルなので、撮影した携帯電話が映りこんでます。
ステアリングホールの左側に、水の排出ボタンが付いてます。
FCEVならではです。生成された水は適宜排出されますが、排出したくない場所に入る際に、このボタンで強制的に排出させます。NEXOはステアリングホールの右側についてました。
センターメータです。 写真はその運転席側の計器です。上部に棒グラフで水素残量が、下部左に走行可能距離が表示されています。
ボンネット内部
いわゆるエンジンルームです。
ICEVでエンジンがある位置にパワコントロールユニットがあります。その直下にモータが搭載されてます。
車両下部
水素タンクがある位置です。リアから前輪側を見ています。カバーで覆われているために見ることはできません。
なお、各ユニットは以下の配置です。(トヨタ自動車資料より)
トランクルーム下にバッテリと太めの水素タンク、リアシートの下に2本目の水素タンク、運転席したにFCユニットという配置です。フロントシート下に余裕がなく、リアセンタに着座した人の足が延ばせないために、リアシートは二人掛け、乗員4人のパッケージでした。
新型ミライは、かなりの配置検討でタンクを3本搭載した上で5人乗りのセダンとしました。一方、SUVタイプのNEXOは同じサイズのタンクを3本搭載可能となってます。それぞれのレイアウトを確認ください。(それぞれトヨタ自動車、Hyundai自動車資料より)
以下もご参考にしてください。
今回のコース 蒲田-金沢八景-江の島
蒲田から、湾岸経由で、金沢八景を経由して江の島までの往復、約140kmです。
生憎と、朝から風雨が強く、しかも寒い日でした。このため残念ながら、走行シーンの撮影は断念しました。
NEXO試乗の時と同様に、今回も水素充填の体験は諦めました。利便性良く活用するためには水素ステーションの充実が必要です。最近、電気充電スタンドにBEV車が並んで待っているシーンに出くわしますが、その点、水素は充填時間数分ですので、待ち時間は無しで済みそうです。
写真は、水素充填口とその中に貼ってある安全検査ラベルです。
走行特性
世界の次世代車として
■中国製のEV HiPhiX
■Hyundai FCEV NEXO
そして今回レポートしているミライ(初代)に試乗しました。
FCEVも走行特性としてはモータ駆動ですので、電気自動車です。よって、BEV1台とFCEV2台をまとめて評価します。
在来のエンジン駆動自動車(ICEV=Internal Combustion Engine Vehicle内燃機関駆動車)も含めて比較します。
発進加速性
モータ駆動は圧倒的な力強さがあります。遊びなく、アクセル踏み込みとリニアに反応します。
HiPhi X>>NEXO>初代ミライ>>ICEV
とりわけ、HiPhi Xはとんでもない加速性です。高級EVとしてボッシュ製モータ2機による440Wの出力は、NEXOの120W、ミライの115Wの3倍以上のためでしょう。HiPhi Xのみ、サーキットでの試乗ということで自由に加速できる点も判断に有利に作用しているかもしれませんが。
ミライはNEXOより若干まったりした出足ですが、車両の特性というよりはレスポンスの味付け(走行特性のデザイン)かもしれません。新型ミライがどの程度か気になるところです。新型ミライの試乗を調整中ですので、近々レポートできるかもしれません。
高速加速性
時速80km程度からの加速、高速の追い抜きをイメージした加速性も比較しました。
NEXO=初代ミライ=ICEV
発進加速性から高速加速性も期待しましたが、それほどの加速特性は感じられません。BEVで一般的に言われる特性でした。ICEVのクルマによっては、BEVより加速性が優れるものもあるでしょう。
サーキットではこの評価のための十分な直線が確保できずHiPhi Xは評価外としました。
燃費、エネルギチャージ特性
試乗した3台は、半日から一日の借用であり、エネルギ残量の正確な測定ができずに燃費はわかりません。NEXOは瞬間燃費計の数値を確認できたので、試算しましたが、先にレポートしたようにガソリン車と同程度でした。
BEVは充填時間の長さがネックとなりそうです。水素は数分で満充填できますのでその点は有利ですが、エネルギチャージの利便性は水素ステーションの普及次第です。
当社では以下もビジネス対象としています。
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