身近にあるバイオマスマーク

この4月から、「プラスチック資源循環法」が施行されました。
使い捨てプラスチック削減として、ホテルのアメニティ(歯ブラシやブラシなど)やコンビニやファーストフード店で配布するスプーンやフォークの有料化や代替材の活用などが求められます。
でも、先週泊まったビジネスホテル、客室に無料の歯ブラシが置いてありました。

写真はビジネスホテルに客室設置の歯ブラシです。

無料で部屋に置いてある? パッと目に飛び込んできたバイオマスマーク。数字は25です。
なるほど、バイオプラ製の歯ブラシだから無料でもOKなのね。

バイオマスマークは生物由来の資源(バイオマス)を活用し、品質及び安全性が関連する法規、基準、規格等に適合している環境商品の目印です。
認定番号に応じた、バイオマス度を表す数字(10~100までの5刻み)が記載されており、その商品が環境にやさしいというアピールになります。

が・・・。

よくよく見るとーーー

使用部位:フィルム

なんと、外袋を指しています。

歯ブラシ本体も、もみ殻を35%配合してあるバイオマス活用商品と記載されています。
にもかかわらず、使用部位が袋だけというのはどういうことでしょうか? 
歯ブラシ本体は認定取得中? 申請と表示維持のためにそれなりの費用が掛かるので申請していない?

謎です。

袋に入った歯ブラシを一瞬目にしただけでは、バイオマスマークのみの情報しか目に入らず、歯ブラシそのものがバイオマスマーク認定品と誤解します。
それにしても本体も認定が取れるのでは??
せっかくの本体の情報”もみ殻35%含有”は、スルーされる場合が大半となるでしょう。

この商品は袋も中身もバイオマス由来の材料を含んでいますが、消費生活アドバイザー的には、誤認表記という点で気にはなります。

サンドイッチの容器はバイオマス度10 ・・・? ん?

バイオマスマークが付いており、数字は10。サンドイッチのプラケースがバイオマス度10のバイオ由来と見て取れます。

よくよく見るとーーー

使用部位:インキ

????

なんの?

ってことになってしまいます。実は、今でもどの部分がバイオプラなのか謎のままです。
インキとは、パッケージに貼ってあるシールの印刷インキなのでしょうか?
どうもグレーな印象が拭えません。

近頃バイオマスマークは、日ごとに存在感を増しているように思います。
しかし、消費者が求める表示ルールと業界のルールにはいささか隔たりがあるように思います。

同じバイオプラなのにマークが違う謎

さて、前回ご紹介した中華料理屋さんのテイクアウトに付属していたレンゲ、マークが違います。
認定機関の違いです。

この辺りは、また次回レポートします。

何よりも、外的に見て基準も含めた価値が客観視できることが重要です。