中国の新興メーカのスマートシティ対応 高級SUV
Just now arrived, New SUV EV Hiphi X from Human Horizons
引き続き、華人運通、英名Human Horizonsの話題です。私が着眼しているポイントは2点です。
一点目は、最先端のEVで市場に参入
二点目は、わずか4年で年間数万台の生産が可能となるアプローチ
です。
一点目
最先端のEVで市場に参入
EVとしての参入は、先回のブログでAppleのアップル・カーの可能性に触れたように、エンジン開発が必要な従来のクルマと比べて明らかに参入障壁が下がってます。EVに必要なユニット部品の購入が容易になっているので、あとは車体設計ができればクルマが成り立ちます。
バッテリ、これは今やEV市場の7割は中国製とも言われ、中国での調達が容易です。
モータも、たとえば日本電産は全世界供給を進めています。
あとは
車体設計
ですが、ご紹介している会社は、創業者が上海GMの元社長、車体技術TOPも元上海GMの上級役員の方です。ということで車体設計はお手の物です。
全世界のTOP企業との連携も図っており、たとえば車体軽量化ではDowと全面的に連携しています。また、主要部品・技術やデザインではドイツの会社との連携やドイツ人の招聘が目立ちます。上海汽車の傘下にはGMのほかに、VWもありますので、そこからのチャンネルなのでしょうか? いずれにしても世界先端技術のもとに開発を進めています。詳細はこのブログの後半で。
二点目
わずか4年で年間数万台の生産が可能となるアプローチ
二点目は、わずか4年で年間数万台の生産が可能という点を見てみましょう。まずは中国独自のチャレンジ精神とそのための資金です。この会社も投資アライアンスとしての資金集めから始まっています。アライアンスの設立がアナウンスされたのは、ほんの3年前の2017年11月です。以前、15年ほど前に、この会社の招聘された中国の知人に中国での会社設立の事を聞きましたが、その答えは、「アイデアが良ければお金は集まる。万が一失敗しても、また別のアイデアで資金集めができるから、何度でもやり直しができる」というものでした。大事な点は、何度でもやり直しができるという点です。最近は環境が変わってきているようですが、当時の日本では事業に失敗すると借金で立ち直りが難しい状況でしたのでいたく感心した記録があります。
さて設立から半年もせずに、バッテリーの専門家や情報技術の専門家、GMからはデザイナ、スマートシティの専門家など、各種の専門家を招聘しています。日本でも最近はヘッドハンティングが盛んとなってきています。日本電産の社長は元日産のTOP2だった方、三菱ケミカルホールディングスグループの次期社長も、同社とは何のゆかりもなかったフランスの化学企業のTOPが就任予定です。
その後2018年夏に上海にR&Dセンターの開所してます。開所式の写真からお分かりいただけるように、この時点でものすごい陣容となってます。
以降、車両のコンセプト発表、5Gの活用、コネクティッドの構想等々矢継ぎ早に戦略をリリースしています。CASE、shareはともかくとしてですが、CASEそのもののクルマです。具体的なクルマとしては、ブランド名HiPhi(ヒファ)から、世界で唯一のセルフラーニング高級SUV「HiPhi X」として今年、2021年に市場投入の予定です。当初から、自動運転クラス3で登場します。一部はクラス4を搭載し、世界初のGPSレスでの自動無人駐車が可能となります。これは地下駐車場で下車した後に自動で駐車する、あるいは、たとえば地下のエレベータ前の乗車口まで自動で迎車できるシステムです。
いろいろと面白い点、未来のクルマと彷彿とさせる取り組みはありますが、オンボードフレグランスなどもユニークな取組みでしょう。さて、どのような香なのでしょうか?体調や雰囲気で変わるとおもしろいのですが・・・
内装のイメージも未来のEVですね。テスラの内装の無機質さよりは、よりクルマらしいデザインですが。
今年発売予定のモデルHiPhi X 後輪駆動/全輪駆動、0〜100km/hは3.9秒、最高出力96 kWh、オプションバッテリで航続距離610km(NEDC)とのスペックです。
- 上級グレードは4人乗り80万元(1280万円、16円/元)
- 標準グレードは6人乗り68万元(1090万円)
です。
以上は正式にリリースされている同社からの情報やニュース報道ベースです。
さて、実際の生産はどうするのでしょうか? 当事務所のオンライン無料セミナでは、できればさらに踏み込んでお話しできればと考えております。
なお、このセミナ向けのショートプレゼンテーションをご準備いただいてますのでご期待ください。(現在作成中ということで私も見れてませんが・・・汗)
さらに踏み込んでの、海外への販売予定や日本市場投入の可能性、同社の開発体制やその中での人材活用に関しては、有料のオンラインセミナで、可能な範囲とはなりますが、ご紹介を予定しております。このセミナはこれからの働き方などに関しても皆様のヒントになる内容が多くなるようにと企画しております。ぜひご参加ください。