EU エンジン車の継続販売容認 脱炭素燃料(合成燃料.e-fuel)の限定で
EU委員会がドイツ政府のどんでん返しに従いました。
2035年以降もエンジン駆動の新車の販売を容認します。
昨年10月、2035年以降の新車は電気自動車と水素燃料自動車のみとの方針で合意していましたが、最終段階でドイツ政府(当然、その背後のドイツ系OEMの意向があります)のまさかの提案での方針変換です。
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冷静に考えると、脱炭素の視点で見れば、燃料が再生可能エネルギー由来、ないし植物由来であれば、それによって駆動するエンジン車も当然、OKとすべきで、理にかなった判断です。
この点は、各種のセミナーで当社としても説明してきたところです。
以下はそのセミナー資料です。
エネルギー源が脱炭素であれば、いずれの駆動方式でもOKです。
ドイツは、ポルシェやベンツといった、自動車の創成期からの人材をベースとして、歴史的にも自動車技術も産業も強いところです。
今でも、メルセデスベンツやフォルクスワーゲングループ、BMWが基幹企業であり、周辺企業も含めてその産業保護を図ったとみられます。
一方、面白いことには、この規制緩和に対してフランスは反対をしているということです。
確かに、近年のフランスのOEM及びTier1の動きを見てみると、水素燃料自動車に対して急激に舵を取っています。
2021年にはステランティスから商用VANも試乗投入されています。
イラストに示すように細長いタンクを3本搭載しています。
先々週の東京ビックサイトでの展示会でも、フランスから高圧水素タンクのメーカが2社出展している状況もあります。
水素エネルギー社会(38)スマートエネルギーWEEK見学 高圧水素タンク 出品の一部
(この中にはフランスの2社は含まれていません)
続報予定ですのでサイトを再訪ください。
気になる点は、日本のOEM、こちらも内燃機関には非常に強いところですが、ドイツのような内燃機関を規制させないというアクションをとっていない点です。
民間企業の自動車会社間での連携や政府とも連携しての政治的・戦略的な動きも必要なところですが、日本はその点が薄いのではと見ています。
さてではエンジン車の発売が今後も継続するということに対して、産業構造的にどんな影響があるでしょうか?
この辺はまた各種のセミナーで解説していきたいと思います。
合成燃料とは、二酸化炭素と水素から燃料を合成するというものです。
説明のマンガを描いてみました。
当然、水素はグリーン水素(再生可能エネルギーによい製造された水素、水分解水素など)を原料とする必要があります。
二酸化炭素もその由来に配慮が必要です。
おそらくは、化石燃料を燃焼した際に発生する二酸化炭素由来ではNGでしょう。
原料の制約とともに、そもそもの合成方法の大幅なコストダウンが必要です。
グリーン水素があまりにも高価という課題も解決が必要です。
似たような燃料にSAF(持続可能な航空燃料)があります。
製材くずや農作物非可食部分の絞りカスなど原料とし、航空燃料相当への変換します。
では、SAFと自動車用で原料取り合いとなるのでしょうか?
その他の課題は?
合成燃料とe-fuelに違いは??
藻による合成などバイオ燃料はOK?
ハイブリッド車は容認されるのでしょうか?
これらの疑問は各種のセミナーで解説します。
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