世界の次世代車 試乗④ Hyundai EV IONIQ5 パッケージ編
当ブログでも何度か紹介しているHyundai 電気自動車 IONIQ 5の試乗レポートです。この5月から日本でも発売されるということで、広く貸し出しが始まっています。
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走行特性、クルマとしての魅力、競合車との比較、次世代自動車の課題と可能性などのテーマにわけて数回掲載する予定です。
今回はパッケージ編として、
- 車両の概要
- 外装デザイン
- EVならではのパッケージの特徴確認
など、走行開始までをレポートします。
試乗したグレードはVoyageです。
日本での発売グレードは4種です。
- 標準
- 長距離仕様(Voyage)
- 長距離仕様+装備充実(Lounge)
- そのAWD版(Lounge AWD)
IONIQ 5|仕様|Hyundai Mobility Japan
IONIQ5にご対面
丸一日の試乗です。クルマの受け渡しは品川区内のJR駅近傍です。路地裏の狭い駐車場です。そのためトラブルが2件発生しましたが、これはまた別の記事で。
外装デザインは、一時期のHyundaiの「動く彫刻」的な、大胆な凹凸とは異なり、面構成としてはおとなしくなっています。直線・平面的デザインにわずかに局面を折り込んだ印象でした。大きな特徴として、フロンドドア中上部からリアドア下部に向かう真直線のラインです。ただ、実車を見た限り、カタログ写真よりもだいぶマイルドで、特定の角度以外は予想に反して目に付きませんでした。
車両デザインの細部モチーフには、ピクセル(pixel、コンピュータ画像の画素)です。要所要所はpixelをイメージしたデザインとなってます。
たとえば、ヘッドランプやテールランプ、ミラーの下部、充電口蓋の開閉ポイントなどは、□■□■基調のデザインです。
パッと見のサイズは中級のSUVといった印象です。トヨタ自動車のRAV4とLWHを比較します。
- IONIQ5 4,635 × 1,890 × 1,645
- RAV4 4,600 × 1,855 × 1,685
ほぼ同じサイズです。なお日本車の幅は、日本の道路事情を考慮してグローバルの一般より若干40-50mm程度狭い傾向にあり、その傾向が表れています。
価格帯が同レベルのEVと車両とサイズを比較しましょう。SUVスタイルのEV、トヨタbZ4X、日産ARIYAとほぼ同等、セダンスタイルのTeslaのモデル3ともLとWはほぼ同等で、Hが200mmほど高くなってます。
クルマの取り回しとしては、最後の最後に狭い駐車場に戻す際に多少苦労した以外は違和感のないものでした。
世界最長のホイールベース 3000mm
乗用車としては最大級の長さです。Teslaも長いのですがそれを上回っています。
EVとして専用設計したプラットフォームE-GMPが採用されています。(写真:出典Hyundai website)なお、先にレポートしたようにKIAブランドでもふたご車となるEV6が発売されており、同じくこのE-GMPが採用されています。2車系で、昨年の4月発売から2021年末までの9カ月で、世界販売台数が10万台と驚異的です。
E-GMPでは前後の車軸間隔を変えることで車体サイズの違うEV車にも対応できあます。IONIQ5は世界最大の3000mmのホイールベースを生かすとともに平面形状を生かして、フロアが平らで広々としたパッケージに仕上げています。助手席と運転席のウォークスルーも可能です。
パッケージングの大きな特徴は、従来室内のインパネ内部に配置していたエアコン機器機能部分をエンジンルーム側に移動させた設計のために、インパネの前後長が短く、前席の広さに貢献しています。
また、この構造により、引き出しタイプのグローブボックスも実現できたということで、ものの出し入れが大変に楽になってます。
室内の広さや引き出し使用のグローブボックスはビデオでも確認ください。
「走行編」に続きます。