関西プラスチックジャパン2022 開発支援/3Dプリンタ

先に、関西プラスチックジャパン2022(主催:RX Japan株式会社)概要をレポートしました。

今回は、研究開発の支援関連と特徴的な3Dプリンタをレポートします。

研究開発支援

赤外線サーモグラフィ高精度解析/JFEテクノリサーチ

動的な変形(たとえば、3点曲げ)の際に物質内部でわずかな温度変化(圧縮による発熱など)が生じるが、高感度の赤外線カメラでこの変化を捉えることでひずみ変化を捉えるという計測法が紹介されていました。外部熱源からの赤外線照射が不要という点もメリットです。会場ではビデオのようにプラレールを走行させ、その支柱に相当する樹脂部品のひずみ計測をデモしていました。

材料開発の受託他/DJK

エンプラ・スーパーエンプラ・エラストマ等の材料の受託開発に取り組んでおり、材料設計・2軸押出機等を活用しての試作・成形・物性評価&試験片提供等の一連の流れのビジネスが紹介されていた。近年、生分解性樹脂やバイオプラの重合検討等への取組みが増えている。事例として、インフレーション成形工法に合致するように材料改質開発の取組みの説明を受けた。

他に、特許や論文のトレース調査や材料試験などもビジネスの範疇である。

マイクロ波をケミカル分野に応用/マイクロ波化学

マイクロ波をケミカル分野に応用するというコンセプトで、クラッキング等のエネルギ源にマイクロ波を活用することでエネルギの電化を図り、脱炭素にも貢献することを狙っている。

最近注目される動きとしては、新規ケミカルリサイクル法として、NEDO助成金による実験検証がある。PMMAに関しては三菱ケミカル、ASR(Automobile Shredder Residue、自動車シュレッダーダスト)やSMC(ガラス強化の熱硬化性樹脂)に関しては三井化学との連携で進めている。特に、欧州ではリサイクルとは認めれないサーマルリサイクル対応が主体となっているASRの材料リサイクルに適用できることを期待したい。

3Dプリンタ

熱硬化のシリコーンが成形可能な3Dプリンタ/ホッティポリマー

シリコ-ン材の3Dプリント成形が可能となるドイツ製の3Dプリンタがデモされていた。シリコ-ン材用の材料2種をプリンタヘッド部で混合(写真)しながら数層を積層する。その後、赤外線ヒータで積層ステージ全体を加熱する(写真)ことで、硬化反応を促進しシリコーン成形品を得る。

硬軟2種の樹脂の同時3Dプリンタ/ホッティポリマー

2ヘッドで2種の材料を供給できる3Dプリンタ(写真)を使用し、芯の部分を剛性の高いPLAで、外周をゴム的なエラストマーとした成形サンプル(写真)等、多数のユニークなサンプルが展示してあった。

展示会見学内容は個別テーマごとにレポートする予定です。

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上記にも関連するセミナーをご紹介します。

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