茨城県境町 自動運転バス乗車2
乗車編
車内の様子
ドアが左右に開閉するため乗降口が広く、ステップも低いのでとても乗りやすいです。
中は三方の壁に沿ってベンチがあり、最大11人ほど腰掛けることができます。天井が高く、窓が大きいので解放感があります。
オペレーターはゲーム機のコントローラーのようなものと壁のタブレットで操作を行い、車体後方に立って周囲の安全確認を行います。進行方向に背を向けて座った乗客とは丁度向かい合う形となります。
乗り心地
ゆっくり滑りだすように走行します。合流や右左折もとても自然にこなします。
ゆっくりゆっくり時速20㎞前後で走行するので安心感があります。乗っているのは時間に余裕のある方ばかり。みなさん気持ちに余裕があるので、車内では知っている人も初対面の人も自ずと世間話に花が咲きます。
道路状況に合わせての進行
一般道は予測不可能なことが度々起こります。
歩行者、自転車が近づいた時は、減速。
路肩駐車車両を避けての走行。
後続車が連なってきたら道を譲る等、これらは、この先完全自動運転になった時の対応が興味深いところです。
課題
少し残念だったのは、利用客が少なかったこと。平日の昼間という時間帯のせいか、まだまだ地域住民の生活に浸透しているとは言い難い状況でした。
便数が少ないこと、自家用車の生活に慣れていること、所要時間がかかること等地域の交通機関として根付くためには、課題はあるようです。
これらを解決していくには技術の進歩だけではなく、社会全体の経験値を上げデータを蓄積させること、そういう意味で境町の取り組みはこの国の未来に大きく貢献していると感じました。
余談ですが、同乗したおばあさんは、町に便利なものが色々できたけど、スマホがないから利用できない、と残念がっていました。
だれも取り残されない社会の実現には、多くの難題が潜んでいるようです。ここは是非、国を挙げて取り組んでいただきたい案件であり、せっかくできたデジタル庁に期待を寄せるところです。
ご参考
自動運転「レベル4」法制化と自動運転バス – 技術オフィス Tech-T 開発と製造のコンサルタント